ラ・カージュ感想 -理屈じゃない2018
目次
1.ラカージュの楽しさは理屈じゃない
2.最強夫婦は伊達じゃない
3.カジェル達に拍手
4.推しが輝いているという幸せ
1.ラカージュの楽しさは理屈じゃない
一番応援している役者(木村達成さん)がジャン・ミッシェル役で出演することになり、2018年にはじめてラ・カージュ・オ・フォールを観に行った。はまった。
すごく楽しかった!!
とにかく後味がいい。ストレスが歌で吹き飛ばされて全身が歌で満たされるような感覚だった。
リフレッシュ効果がはんぱなかった。
たしかに引っかかる点もあった。人によるだろうけど、たとえば、ジャクリーヌの店の支払いはダンドンではなく予約したアルバン一家がすべきものでは?とか、下ネタがしつこいとか、1回では理解できないセリフや繋がりが多いとか、演技とか。
また、作中の笑いのネタについて、2018年現在も世界的には良くないが日本の実状としてはよく使われてしまっているものが多いので、日本の人権意識は(建前はともかく)30年くらいほぼ進化していないんだな…と悲しくもなった。
でも楽しさが勝った。
何でだろう、感情が揺さぶられるというか、歌に感情が圧倒されるかんじだからごちゃごちゃ考えてられないのかも?わからないけど、カジェル達が歌うとおり、素直に楽しむのがいいんだと思う。
というようなことを下記ツイートでは言いたかった。
何ていうか、ラカージュの楽しさは理屈じゃない。
— 棚 (@9tana_7) 2018年4月22日
2.最強夫婦は伊達じゃない
主演のお二人はすごかった。
特に、観客を当たり前のようにアルバン・ジョルジュ夫婦の味方にしてのけるのがすごいと思う。
どういうことかというと、たとえば、アルバンは仕事で重要な立場なのに放り投げて遅刻、理由は倦怠期、仕事仲間が大変でもスルー、はじめは異性との結婚を頭ごなしに否定する。
ジョルジュだって、アルバンの遅刻で迷惑を被っている従業員にまともに返答せず、ジャコブの個性は平気で否定し、それを棚に上げ、初対面の相手にはじめから喧嘩腰。
このようにジャン・ミッシェルと酷さの方向性は違えど、やってることは二人もわりと酷いと思う。周りの人すべてに対して思いやり深い人格者とは言い難い。
そして、ジャンは「わりと酷いのにチャーミングで憎めない」で良いけど、アルバンとジョルジュはさらに進化というか、「好き」にまでさせないと観客の感情がついてこられないと思う。
でも、あの歌のコンボを決められたらアルバン(ザザ)大好きになるし、動きがいちいち可愛いし、ジョルジュはダンディでお茶目で砂に刻む歌とアルバンへの愛が素敵すぎる。あと、ジョルジュの軽い「まぁ聞いてー」に対して、「ちゃんと聞いてるわよ(怒)」じゃなくてそっと「ちゃんと聞いてるわよ」と返すのとか、ちょっとした演技がとても沁みた。
八方美人ではないからこそ感情移入できるという面もあると思うけど、それにしたってすごかった。
3.カジェル達に拍手
ショーの部分も毎回楽しみだった。
特にカンカンが大好きで、最もテンションが上がった。かわいいのに迫力があって、掛け声も楽しい。そーれっ!も好き。
冒頭で抗議するメルセデスはカンカンで疲れてる人なんだと気付いてからは、さらに好きになった。ちなみに3回目くらいのこと(遅い)。
いやだって単純に目が足りなくて顔をじっくり見られなくないか…。正直、ラインダンスの後は日替わりでいろんなカジェル達が歌なりネタなりやるようにしてくれればいいのに、とか思ってしまった…ハンナ様すみません。
次にシャンタル。
ザザと同じく歌が武器で、自分はダンスも出るのに歌ってりゃいいザザが遅刻ばっかりなんて、その位置いらないなら寄こせ!と怒るのが自然だと思う。実際「引っ込んで(一人にして)」に対し真っ先に怒ってはけていた。それなのに、ジャクリーヌのお店でのピンチに乱入して助けてくれる。「ありのままの私」のお陰か分からないけど、なんとかっこいい。そしてほんとに聞きしに勝る美しさだった。
あとヒデル。フィナーレで一番最後に残り、あのラストシーンに至る雰囲気を壊さず、妖精みたいに去るのがとてもすてきだった。
あー思い出してたら観たくなってきた…。
4.推しが輝いているという幸せ
2017年4月8日、出演情報が解禁された。なんで日付まで覚えてるのか?オフィシャルサイトのNEWSページを見返しまくってはにこにこしてたもので。
それから、チラシに入ったお名前を見てにやにやし、インタビューやファンクラブイベントでの発言に期待をつのらせつつ、待ちに待った初日。
2018年3月9日、「今この時」でお花を投げた時の、清々しく誇らしげなお顔が忘れられない。
本当にたつなりさんが誰よりもハンサムで一番素敵だと思った。
以下、特に好きな点。
・職業:お坊ちゃまな冒頭からの、ラストの地に足のついた凛々しさへの変化。
・相変わらずセリフが聞き取りやすい。
・いちいち可愛い。あれじゃパパもしょーがないなー♡って聞き入れざるを得ない…。
・ソロも歌詞が聞き取りやすい。低めの部分もいいけど、サビ辺りの高めの部分の声色が特にかっこいい。
・「僕が誰よりもハンサムでー」などと歌っても何言ってんだこいつ…と思わせない顔面。おかげで「一番ステキその気にさせてくれる」まで醒めずに聞ける。
・きらっきらしてる。
・腕の振りと移動。ソロのダンスの横移動とか、走ってはける時の走り方とか。
・「ごめんねっ♡(小首かしげ)」のあの感じ。
・アンヌといちゃついてる時の至福の笑顔。あとアンヌをリフトしてくるくる回る時、1幕と2幕であるけど両方とも笑顔全開なこと。
・元カノとアンヌへの態度の違い。ポーレットとのハグでは、即行でさりげなくポーレットの手首をもって剥がしにかかるし結構ドライ。対アンヌとの差がよく分かった。
・ドタバタしててもにじみ出る品の良さ。
・お皿の絵の「オリンッ↑」と上がる部分の声。
書ききれない!!
とにかくこの作品を観られてよかった。作品自体のファンになりました。ありがとうございました!
5/19追記:年表などの覚書まとめ↓